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ASAM ODS概要

1.ASAM ODSが必要とされる背景

ASAM-ODSは、欧州の自動車関連製品開発における自動化システム、及び計測システムの標準化団体である、ASAM(Association for Standardization of Automation and Measuring Systems)により作成された、計測データに関する標準です。

昨今の、ものづくりの開発環境では、デジタルデータが非常に重要であり、異なる世代のデータベースシステムでデータを保存する事や、様々なベンダーのシステムがつながる必要性が急速に高まっています。

ASAM ODSは、システムのアーキテクチャに依存しない方法で、データを格納するための標準仕様を定義しています。これは、異なるデータソース間でデータを交換する際、将来にわたり利用者の大きなメリットとなります。

2.ASAM ODSのメリット

データアクセスのインターフェースを標準化する事で、データ管理と活用のシステムの信頼できるオープンな基盤を提供します。これにより、効率化とプロジェクトのリスクを減らすメリットがあります。

3.標準が無い環境での問題点(ユーザー視点、システムサプライヤー視点)

ユーザ視点(例:自動車会社、Tier 1サプライヤー、等)

・既設設備が、新しい設備に置き換わる際、互換性が問題となる。

・多様なシステムからデータにアクセスするには、多種多様なインターフェースアダプタやコンバータが必要となる。これらの多くは、個別に開発する必要がある。このような、システム固有の複雑さが増加していくことは、コストが高くなる、専門的になる、孤立する、などのように効率の悪いソリューションの原因となる。また、他部署やサプライヤと、データを共有するシステムを開発したいという自動車業界内の一般的な要求に矛盾している。

・新たな技術的に優れたシステムを導入しようとしても、既存のシステムとの連携に多くの労力が必要となり、システムサプライヤーが、それを実現することができない。

システムサプライヤー視点(例:テストベンチサプライヤー、ITベンダー、等)

・各々の顧客向けに、固有なシステムを作るため、新製品は、それらのシステムとの互換性が必要となる。多くの開発労力が、互換性を担保するために費やされる。また、時間だけでなく、経験を通して得られる多くの知識が必要であり、特定の人しか担当出来ない。

・製品のリリースが顧客の個別となり、バージョン管理に多大な労力が必要。

・新たな企業が新たなアイデアやソリューションに貢献しようとしても、システムの接続性に多くを費やしたり、顧客個別ルールがあるため、製品を導入する機会が、ほとんどない。

4.ASAM ODS技術概要

ASAM ODSは、計測データに関する下記を定義します。

・データモデル

・インターフェース

・転送フォーマット

・物理ストレージ

4-1.データモデル

ODSの核心要素は、ベースモデルと呼ばれる、データ格納のための標準化されたデータモデルです。

ベースモデルは、規定された複数のベースエレメント(大まかなデータの分類)と、それらをつなぐ、ベースリレーションで構成され、様々なテスト領域に適用できるための十分な柔軟性があります。

これにより、別のシステムと同一なデータの解釈を可能とするための、セマンティクスを与える事が出来ます。

ASAM ODS ベースモデル

ベースモデルでは、AoMeasurement(計測)、AoUnitUnderTest(試験対象物)、AoUnit(単位)など、計測業界になじみの深い言葉によりデータを分類するクラスを定義しています。これらは、ベースエレメントと呼ばれます。

「表1 ベースエレメント一覧」は、ODS 5.3.1のべースエレメント一覧です。AoはASAM ODSの略です。

ASAM ODS ベースエレメント

例えば、AoUnitは、計測データに対応する単位を意味ます。また、AoUnitは、AoUnitGroupを使ってグループ化する事で、実際のアプリケーションでは、それぞれの国や部署で使用する、異なる単位を持たせることが可能です。

また、ベースエレメントは、ASAM ODSで規定されたベースリレーションを持ちます。(図1 ベースモデル参照。)

例えば、実際の計測データ値(数値)と対応する単位の間には、関係があります。また、計測行為と、計測対象物である車両または部品、及び、何の装置を使って得られたか、誰が実験をしたか、などの間には関係があります。

このように、ASAM ODSでは、ベースエレメント、及び、それらのリレーションにより、データで意味を運ぶ事ができます。

尚、ASAM ODSのデータモデルは、3層モデルで構成され、「図2 ASAM ODSデータモデル階層」のような構成になります。実際の値は、アプリケーションエレメントのインスタンスとして格納します。

ASAM ODS データモデル階層

アプリケーションモデルは、ベースモデルの一層上位で、実際に適用される格納データの構造を定義します。アプリケーションモデルの、各アプリケーションエレメントは、一つのベースエレメントと関係づけられます。この仕組みにより、実際のアプリケーションは、インターフェース(ASAM ODS API)を通して、データにアクセスすることが出来ます。

ASAM ODSベースモデルとアプリケーションモデル

4-2.インターフェース

ASAM ODSが非常に有効である理由の1つは、APIによる、テストデータアクセスの透過性です。最新のODS 6.0 HTTP APIでは、protbufやJSONによりシリアライズされます。

他にも、CorbaやRPCによるAPIがありますが、HTTP APIが最新のAPIです。

解析ツールのようなソフトウェアは、ODSサーバからテストデータ、および、テストに関する情報を得るためにAPIを利用することができます。

データベースから直接データを読むのではなく、APIによってテストデータにアクセスすることで、ツールの開発者は、APIによるデータ獲得プロセスにだけ注目すれば良くなります。

また、固有のデータベースへのアクセスでは無く、標準化されたAPIへのアクセスにすることで、ツールの開発者は、ベンダーの縛りが無く、データにアクセスすることが出来ます。

ASAM ODSサーバは、ツールからAPIを通じて送られてくるリクエストを解釈し、それを満たすデータを提供する役割をします。

4-3.転送フォーマット

ASAM ODSデータフォーマット(ATFX)は、データの格納あるいは、テストデータ共有のための便利なメカニズムです。ATFXは、テストデータ、及び、テストに関する情報をXMLで、転送することが出来ます。

ATFXは、アプリケーションモデルを定義でき、別のシステムと同一なデータの解釈を可能とするための、セマンティクスを与える事が出来ます。

また、テキスト形式によるデータ移動は、バイナリデータより何倍ものスペースが必要なため、ATFXは、バイナリーフォーマットでマスデータを転送することを可能としています。

5.ASAMとは、

ASAMは「自動化システムと測定システムの国際標準化団体」の略です。ASAMは、開発プロセスチェーンの全ツールに対する互換性の付与や、データ交換における一貫性をビジョンとして追求しています。

※ASAM組織については、下記URL(Wikiペディア)に日本語で詳しく書かれています。

URL:

https://ja.wikipedia.org/wiki/Association_for_Standardisation_of_Automation_and_Measuring_Systems

ASAM

6.ASAMでの当社の活動

日本及び、ASAMの活動に焦点を当てたタイムラインです。

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